イタリアが造作もなくエチオピアを併呑した事実は、中國大陸をアジア制覇の夢を実現する基地に変えようと一心に思い続けている日本ファシストに対して興奮剤を注射したといえる。1937年7月7日、日本は中國の華北地區に対し大挙して進攻し、中國の抗日戦爭が勃発した。8月13日、日本海軍はさらに中國華東の上海を攻撃した。日本の絶え間ない侵入と、國全體が今や転落して日本の植民地となろうかという生死存亡の瀬戸際にあって、一貫して対日抗戦を主張していた中國共産黨はまっ先に全面的抵抗の強烈な呼びかけを発した。8月14日、中國政府は自衛抗戦の宣言を発表した。ひどい災難がふりかかった中國人民は、自分自身、さらには世界の被侵略者、平和を愛する人民のために陸続として正義の戦爭に赴いたのである。この正義の戦いは疑いもなく全世界反ファシズム戦爭の前ぶれであった。
中國における抗日戦爭は、中國人民の強烈な愛國主義的熱意と英雄的な犠牲的精神の明確な表現である。まさに中國人民がこのような強烈な愛國主義的熱意を具えているからこそ、「7?7事変」勃発後中國の各派政冶勢力は一致団結してともに國難にあたることができたのである。過去に対立していた政黨?団體も、おたがいに仇敵視しあっていた各派の軍隊も、みな「兄弟墻（かき）に鬩（せめ）げども、外にその侮りを禦ぐ」の精神にもとづいて共同の敵に憤りをもって立ち向かい、抗日戦爭の大きな流れに全身全霊を投入したのである。 lO年間もの間血みどろの戦いを行っていた國共両黨さえも舊怨を捨て協力して抗日にあたり、これによって極わめて広範に國內各階級、各階層人民の力を総動員することができ、指導力を発揮して抗日戦爭に対する持久力と根深い発展を促進せしめたのである。
同じように、中國人民の英雄的犠牲的精伸は、日本ファシストが妄想していたような速さで中國を滅亡させ得なかっただけではなく、裝備面と組織面ではるかに立ちおくれていた中國軍であったにもかかわらず、日本軍に予想外の重い代価を払わせたのである。1937年9月25日、中國共産黨が指導する八路軍は、著名な平型関の戦闘で一挙に千名近くの敵軍を殱滅した。上海だけを奪いとるために派兵されたl0余萬の日本侵略軍は、1937年8月13日から Il月の上旬にかけての3カ月間近い戦闘で、損耗兵力は戦闘に參加した兵力の4分の1を超えた。戦略的要衝徐州を奪取するための作戦で、日本侵略軍は1938年3月の下旬から4月の初めにかけて山東省の臺児荘一帯で苦戦に陥いり、ここでもまた損耗兵力は萬名に迫った。華中の要衝武漢三鎮を奪取するため、日本侵略軍は1938年8月の下旬からlO月の下旬にかけてまる2カ月間の時間を要し、再び數萬名にのぼる死傷者の代価を払った。こうした大きな戦いに限らず、若干の小規模な戦闘でも日本軍に手ひどい打撃をあたえている。このため、戦爭が始まってからの１年間、日本陸軍は手持ちの兵力を総動員して中國攻撃を図ったが果せず、むしろ夢は日に日に遠くなるばかりであった。そこでついに政策戦略を転換して持久戦の準備をはじめたのである。
「チャイナネット」2005/04/26
